【レシピ】食事に寄り添うモクテル「にんじん」

ノンアルコールカクテルが「モクテル」の名前で一般的にも普及し始めました。

今回は、リンゴ酢やにんじんジュースを使った、食事に合うオリジナル・モクテルのレシピをご紹介します。

このレシピは、以下のような方におすすめです。

今回の「にんじん」、素材に特に季節性はないので、通年で使えます。

★モクテル「にんじん」に食べ物をペアリングするなら何が合う？

お料理とのペアリングでは、野菜やチーズ、ひき肉などを使った温前菜やお肉のラグーやラザニアなどパスタ類、豚肉など白い系のお肉料理によく合います。にんじんの厚味が動物性食材のボリュームを受け止め、リンゴ酢が油分のあるお料理をさっぱりと食べさせてくれます。

★食事に寄り添うモクテル「にんじん」の材料（1杯分 / 110cc）

• りんご酢 …5g
• ホールスパイス（シナモン、八角、クローブ、黒胡椒などお好みで）… 適量
• にんじんジュース … 40g
• オランジーナ … 65g
• 白胡椒 … ひとふり

　＊にんじんジュースとオランジーナは、使用する前に冷蔵庫で冷やしておきます。

◆りんご酢はお好みのものをお使い下さい。私は富士酢の「にごり林檎酢」など、自然な原料を使用したお酢を使用しています。

◆にんじんジュースの種類もお好み次第ですが、他の材料とのバランスを取るため、あまり味わいが濃くないものが良いです。野菜ジュースくらいの味の厚み（例えるならKAGOME「野菜生活」くらいの濃度）がおすすめです。私は、「ふくれん」のものをリピートしています。

◆オレンジジュースは、微炭酸と味の濃度がちょうど良いので、オランジーナを使用しています。他のオレンジジュースでもOKですが、ここも他の素材との重厚感のバランスで選びます。

◆材料リストの最後にある「白胡椒」はトッピングに使用します。パウダーのスパイスでもOKです。

★食事に寄り添うノンアルコールカクテル「にんじん」の作り方

【下準備】リンゴ酢（または人参ジュース）にスパイスを漬け、香りを移しておく

あれば、ティーバッグを使うのがおすすめです。ティーバッグにホールスパイスを入れ、小瓶などに入れたら、スパイスが浸る程度のリンゴ酢または人参ジュースを注ぎ、一晩ほど置いて香りを移します。

筆者は業務用の量で仕込むため、リンゴ酢は一度に100ccくらいを漬けます。その量に対して、シナモンは1/2本、八角は小さめなら1個、クローブは3粒、黒胡椒は5粒くらいが適量です。

ただ、ご家庭で作るのにそんなにリンゴ酢を一度に使えないよ！といった場合は、お酢ではなく、
にんじんジュースにスパイスを漬けておくのがおすすめです。

１：材料をグラスに順に足していく。

グラスは、あればワイングラスや細長いタンブラーが見た目に美しく、おすすめです。
味が薄まるのを避けるため、氷は入れません。

リンゴ酢（5g）、人参ジュース（40g）、オランジーナ（65cc）の順に、グラスに足してゆき、
スプーンなどで、炭酸が消えない程度に軽く混ぜる。

２：仕上げに白胡椒をトッピング

お店などでは、提供後に、ゲストの目の前で白胡椒を削るのも良いでしょう。
これで完成です♪

ここからは、私がモクテルレシピを作るようになったきっかけについての小話です。
お忙しい方は読み飛ばしてください！

ー「ワインは食事の友」、これは確たる事実として。

では、お酒を飲まない方は食中に何を飲むの？
世の中、日常的にお酒を飲む習慣のない人は増えているというけど…？

オリジナルモクテル開発当初、ソムリエとしてこんな思いをモヤモヤと抱えていました。
ノンアル派の方にも、もっと食中のドリンクを楽しんで頂きたい。

ワインみたいな味わいや香りの複雑味があって、甘すぎない味わいで食事とのペアリングができて、素敵なグラスで楽しめる。そんなノンアル、ないかな？

しかし当時、既製品には選択肢が少なく、あったとしても価格が高くて、コロナ禍後の財政状況では入手しづらく… 自分で作ることにしたのでした。
（今は食中におすすめのノンアル商材も幅が広がりましたね、うれしい！）

今回の「にんじん」モクテルは、キッチンで余っていた、頂き物の「りんご酢」と目があったのがスタート地点でした。

りんごってシナモンと相性がいいし、オレンジジュースとも仲良し。美味しいノンアルカクテルが作れるのでは？と試作を始めました。以来、リンゴ酢以外のバルサミコやシェリーなど、様々なビネガーを用いてモクテルを作ってご提供していますが、全てのモクテルのスタート地点になったのが、この「にんじん」モクテルでしたとさ。

さて、今日も美味しくお召し上がりください🍀✨