
レストランで働く現役ソムリエが考える、
お食事に合わせて美味しいノンアルコールドリンクのレシピ。
今回は柑橘の「じゃばら」を使ったレシピです。
★モクテル「じゃばら & クランベリー」の材料(1杯分・約100cc)

・じゃばら果汁 20g
・クランベリージュース 20g
・白ブドウジュース 20cc
・強炭酸水 40g
・スパイス&ハーブ カルダモンとライムリーフを各適量
★材料についての補足
・クランベリージュースは、このブログでよく登場するマルカイコーポレーション「順造選」の果汁50%タイプを使用しています。クランベリーの粒感と、甘すぎない糖分の加減、またお値段のバランスで選んでいます。

・じゃばらは和歌山県北山村原産の柑橘で、その果汁は漢字で「邪払 -よこしまなものを払う-」と書くほど、酸味が強いと言われています。近年、花粉症に効果があるとテレビなどで紹介されたことで、春には注目度の上がる柑橘です。
今回使用したのは、「株式会社じゃばらいず北山」さんのじゃばら果汁です。じゃばらを皮ごと搾っているので、酸味だけでなく苦み、香りなど複雑な味わいを楽しむことができます。

・ライムリーフはミカン科の果物「コブミカン」(カフェライムリーフ)の葉で、タイや東南アジアでバイマックルーという名前で料理に使用されます。レモンに似た香りのハーブです。筆者は富澤商店で購入の「YOUKI ライムリーフ」を使用しました。


・ぶどうジュースは、甘みとボディの補強のために加えています。今回使用したのは白ブドウの「ワイサートラウベンモスト」。砂糖無添加のストレートジュースです。

★モクテル じゃばら&クランベリーの作り方
【下準備】
じゃばら果汁に、スパイスのカルダモンやライムリーフを一昼夜、漬け込みます。
その際、カルダモンは鞘をひらき、種も鞘もじゃばらに漬けます。
じゃばら果汁をひと瓶まるまる仕込むなら、じゃばらの瓶に、必要なだけ量を多くしたスパイスをそのまま入れて、冷蔵庫へ。小分けにする場合は、清潔な空き瓶や、チャック袋など密閉できる容器を使用します。
じゃばら果汁にスパイスの香りが移ったら準備完了です。
【組み立て】
氷を入れない前提のレシピです。材料を冷蔵庫でよく冷やしておきます。
1:カップなどの容器に、強炭酸水以外の材料を全部入れて、混ぜます。
スパイスとハーブは漉して、ドリンクに入らないようにします。
2:強炭酸水を最後に加え、炭酸が抜けない程度にステアします。
ここで、炭酸が強すぎると感じたら、氷を一つ入れてかき混ぜることで、炭酸の勢いを落とします(炭酸の勢いが強すぎると気泡がグラスに跳ねて、せっかくのドリンクの見た目を損ねます。)
3:用意したグラスに静かに注いで、できあがりです。

★よもやま話
レシピを作るにあたり、以下を心がけています。
ー材料は、一般的に購入できるふつうの材料で、添加物などは少ないものを選ぶ。
ーできるだけ良心的な原価で作る。
ー料理より前に出ない「一歩引いた」味わいで、おいしいのは当たり前。
また、レシピを公開する上でわりと重要視しているのは「再現性」です。
私だけがレシピどおり作って楽しむのではなく、「自分も作ってみたい」と思って下さった方が、お店のパントリーなどで簡単に作れるように、と考えています。下準備を終えたら、あとは用意しておいた材料を必要に応じてササっと組み立てるだけで済むようにと考え、レシピを作っています。